もたはん四代目のきものブログ

福井市で「きもの もたはん」という呉服屋をやりながら、どうやったらもっと着物を楽しめるのか日々考え中。 まずは自分が楽しむところからスタートして、着物のあるライフスタイルをゆるく追及しています。

カテゴリ: 振袖・成人式

最近多いお客さんからの問い合わせや来店。

「今年大学1年生になってようやく一段落したと思ったら、振袖のDM(ダイレクトメール)や電話がすごくくるんですが、みんなもう決めちゃうもんなんですか?」

というもの。
うちのお店はそういうDMや電話を出していないにも関わらず、見に来る人がいるということは、気にせざるを得ないほど振袖の勧誘があるんだろうと思う。

こういう時に考えさせられるのは「振袖」の在り方。
みんな電話でこう言われるらしい。

「いい柄からなくなっちゃいますよ~」
「もう結構見に来られてますよ~」

そりゃセールストークと分かってるとはいえ多少なりとも焦りますよね。
僕だって焦るでしょうね(笑)


本題に戻ると
「振袖を見に行くタイミングはいつがいい?」のか。
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答えは
「着たいと思える振袖やお店が見つかったタイミングでいい」

焦らなくても全然大丈夫です。
「なんのお知らせも来なくなってしまうんじゃ…」
そんな心配もいりません。ほっておいてもDMや電話は成人式の直前まで来ます。
(なぜなら僕の今年成人した妹には直前までDMが来ていたからです)

なので今大学に入ったばかりで、槍のように降ってくる振袖勧誘は潜り抜けてもOK!
じっくり時間をかけてパンフレットを見て「あーでもないこーでもない」言う時間を楽しんで下さい。

大学に入ったばかりのこのタイミングではまだまだ好みもセンスも変わります。
最近の傾向をみていると実際振袖を着る本人ではなく、お母さんが焦って下見に来られる方が多いです。本人はというと「まだ全然興味なし(苦笑)」

答えはもう出ていますよね?
そんな時は「今」じゃないんです。



それでも「今かもしれない」と思う方はLINEでお問合せ下さい。

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明日は振袖の前撮り撮影会。
場所はおさごえ民家園
福井の隠れた景勝地。
入園料も公共施設とあって100円と激安。ただ写真の茅葺(かやぶき)屋根の修復には1000万~2000万(それ以上かも)かかっている。昔の文化を保存していくにはお金がかかるのです。
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話が逸れましたが振袖の仕事に携わるといろんなことを思い出したり、思ったりします。


いろんな振袖の形があっていい時代。


 昔は振袖と言えば、一式買って100万円なんて時代があったそうです。今では振袖はセットが当たり前で、購入するのもレンタルするのも自由な時代。お母さんや親戚の振袖を着る人も沢山います。

  んな時代に私たちができるお手伝いは振袖を売ったり貸したりすることだけじゃありません。一生に一度の成人式を「行ってよかったな」「楽しかったな~」と最高の思い出にしてもらうことです。振袖は着てくれる人がいないとただの「物」でしかありません。成人式で懐かしい友達に出会い、「そんなことあったよね~」とか「変わったね~」とか話している時や、おじいちゃんやおばあちゃんに「大きくなったね」と晴れ姿を見て喜んでもらう時に初めて振袖の意味が生まれます。それは「楽しい」だったり「ありがとう」だったり人によって違います。

 年成人した方にこんな方がいました。福井の成人式は中学校単位で集まるところがほとんどです。なのでその子は「中学時代はほんとに友達がいなくて成人式が不安だった」と言っていました。でも参加して帰って来た時に「参加してよかったです!周りが私の事を覚えてくれていて、話しかけてくれて本当に楽しかったです!!」と興奮気味に話してくれました。
 その時に僕まで嬉しくて泣きそうになりました。「ああ呉服屋やっててよかったな」と思うと同時に「成人式の役割って一度離れた人間関係をもう一度くっつけてくれる場所だな」と思いました。そこでは振袖は脇役で、不安だった成人式への参加の「きっかけ」の一つだったんだと思います。
 振袖はけっして安くはないけれど、振袖が果たしてくれる役割は、福井に戻ってきたり、久々の友達と再会したり、いろんな出会いのきっかけを与えてくれるものです。僕も成人式の時は正直分かりませんでしたが、あの時の出会いが今につながっていることが多い。

 から振袖を着よう!とかそういう訳ではありませんが少なくとも成人式に出ることには意味があるんじゃないかと思う。そんなわけで今から明日の撮影会に向けて準備頑張ります。

「振袖っていつ選べばいいんですか?」


お店にくるお客さんからいつもこんな質問をされます。
なぜかというと最近は1年中、毎週、多いときは毎日振袖のDMが届くからです!

「そんなこと言ってるあんたも送ってんでしょ?」なんて思われるでしょうが、うちみたいな家族経営の呉服屋さんがバンバン振袖DMを不特定多数に送ってたら引きませんか?(笑)
そういうのは年に2~3回しか送りません(送ってるんかい!)

なぜ送られてくることを知っているかというと、僕には11歳年下の妹がいて、来年成人式を迎えます。
それで、福井の呉服屋さん、貸衣装屋さんからバンバン振袖のDMが来ました。DMだけならいざ知らず、電話までかかってくる始末!!
「うちは呉服屋です」って丁寧に教えてあげているにも関わらず、同じところから何度も電話がかかってくる。100歩譲ってうちはいいです。ライバルっちゃライバルの呉服屋さんが情報とDM代をダダ漏れにしてくれているので。ただこれがお客さんだと思うとめっちゃ嫌だろうな…

まあ、そんなことはおいておいて振袖の競争はこんな田舎の福井でも激しく、どのお店も我先にとDMを送り始めるので、その送られてくる時期は年々前倒しに。早い人は大学受験中に送られてきたんだとか。もう日本人の相手を思いやる心とか消えましたよね?



振袖はいつ選んでもいい。


そうなってくると、「え?まだ再来年のことなのにもう振袖決めなきゃいけないの?」ってなりますよね?不安をあおられた状態のお客さんもよく相談に来られます。

なので結論を申します。
振袖はいつ選んでもいい。


それはなぜかというと振袖はなくならないからです。
購入にせよ、レンタルにせよ、振袖がなくなったというのは今まで聞いたことがありません。


ただ、なくなるものがあるとすれば
「パンフレットに載っている振袖」です。
パンフレットに載っている振袖は基本的にはそのお店にや地域に1枚です。
そうすると、売れてしまったらなくなります。
もちろん世界に1枚しかない振袖なんてほぼないので、全国を探せばある可能性はありますが、成人式会場で柄が被るという悲劇を避けたいところです。
なので「パンフレットに載ってるこの振袖が見たい!」という場合は今すぐ見に行ってもいいかもしれません。本当にそれぐらいです。


洋服でも、着物でも、なんでも出会いです。
今日もお一人振袖のお客様が来てくださいましたが、やっぱりいろいろ見たり着たりして、自分が好きな1枚を見つけて下さいます。
うちも大量の振袖DMを送って、電話で勧誘しまくれば、もしかしたら今より振袖のお客様は増えるかもしれません。でも失うものも大きいように感じます。
今日のお客様はネットでうちのお店を見つけてきて下さいました。
他力本願な部分も大きいのですが、そういうお客様はうちのお店の事を前もって知ってくれているのでとても気持ちが通じる方が多い。話していたら偶然知ってる方のお隣さんでした(笑)


そんなこんなで今日も一日笑い声が絶えないもたはんでした。

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福井の成人式からもうかれこれ…
今年は福井の成人式としては珍しく曇り。
福井の成人式は毎年雨か雪が多い中
曇りには「晴れ」の価値があります!


今年も福井市と坂井市の成人式に参加する
子たちの振袖のお手伝いをさせてもらえました!

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成人式前日の着付けのイメトレに余念がない女将さん。



振袖を買って頂いた方
レンタルして頂いた方
お母さんのお振袖を再コーディネートさせて頂いた方などなど
いろんな方の成人式がお手伝いできて楽しかったです☆
みんないろんな思いで成人式に参加されます。


福井では大体が中学校単位での成人式で
中学卒業から5年ぶりの同級生との再会に
内心緊張している子も。


そんな中、振袖をレンタルしてくれた子が
振袖を返しに来てくれた時に
「成人式楽しかった?」と聞いたら

「本当に楽しかったです!!!正直中学時代友達が全然いなかったから成人式で会っても誰が誰だか分からなかったんだけど相手が自分のことをよく覚えてくれていて嬉しかったです!!」

1に対して10ぐらいの勢いのキラキラで返答してくれました。


モーレツに感動しました。
成人式の準備が一段落してちょっと疲れていたというのももちろんあると思いますが、
目が覚めたというか
成人式ってこれだなと思いました。


よく成人式って何のためにするの?
って言われます。

「大人としての自覚がうんぬんかんぬん」(←30才になっても怪しい)
「育ててくれた親への感謝を伝える場」(←これ大事だけど忘れがち)
などなど。 



でももっと意義深いことは
高校を経て、大学に進学したり就職したり
いろんな道に進んだ同年代が
成人式っていうものをきっかけに
再び故郷に集まってただ話すことだと思う。




SNSが一般的になった世の中だけど
さすがに昔全然仲良くなかった友達に
友達申請することは、されることはあっても、こっちからはしない。
やっぱり直接会うと当時全然話さなかった子とも話せたり話しかけられたりする。



呉服屋さん的にはやっぱり振袖着て成人式に参加してくれることができればかなり嬉しいことではあるけどそれよりも大事なのはとりあえず参加してみること。



参加すると中学時代つまらなかった人ほど
なんだ面白いじゃんってなる人が多い。
今回の子もそうだったし
「振袖辛いから速攻で帰ってきます!」
とか言ってた子も一番最後に帰ってきたりする。
これも嬉しいこと。


そして友達と話すことで
「昔より話せるようになってる!」
「中学の時苦手だったけど今大丈夫!」
など自分の成長も感じられたりもする。




ここまで成人式参加してみようよ!と言っておいてとてもあれなんだけど
僕の記憶と近年の参加者の話を聞いても
成人式自体はぶっちゃけ思った通りつまらないらしい(笑)


成人式に参加するだけで大人の自覚が芽生えるなんてそんな魔法のような儀式ではない。
ひとつのきっかけ。


そうすると成人式を運営する人にお願いしたいのは、この20才というこれからの日本を、地元を背負って立つような世代が一同に介する式典で彼ら、彼女たちに
「福井やっぱいいな」
「福井戻って来ようかな」
と少しでも思ってもらうためにできることを考えて欲しい。
何なら一緒に考えたいです。


なんて事を年々警備が厳重になってガッチガチになっていく成人式を見て
寂しい気持ちになる僕です。


「成人式=楽しい=福井楽しい」になるといいな~

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成人式から10年。
老いを感じずにはいられません!涙
 

 

結婚式は100%着物

こんにちは!

今まで招待された結婚式・二次会は

100%着物の酒井です。





なぜかって、呉服屋である以前に日本人だし

スーツ1着しか持ってないから…。

スーツも正直着たいけど

同じくらいのお金出してオーダーで作るんなら

僕は着物かな…そんな感じです。





もう10月ですが、そんな10月は結婚式が多い月で

近くにローズガーデンやグランシャリオなど

結婚式場が多いので着付けの予約が結構入ってきます。





僕も今月は友達の結婚式と二次会が先日あり行ってきました。

普段から僕よりスベっている友達の結婚式のスピーチはやっぱりスベっていて

とても面白かったですし



普段から僕達を圧倒していた女友達の二次会では

年下の旦那さんを言うまでもなく圧倒していて

結婚しても人は変わらないということを実証してくれていました。





振袖の年齢制限は30歳?

そんな結婚式の多い10月。

こんな声も多く聞きました。

「振袖って何歳まで着ていいの?」




そもそも振袖は未婚の女性が着る着物と言われて久しいのですが

特に未婚なら何歳まで着ていいというルールはありません。

でもふわっと大体30歳まで、みたいに言う人もいます。




僕は今30歳なので、周りには未婚の30歳前後の人もいて

やっぱりみんな自分が30代を迎えて着ていいのかどうか

悩んでいたり、抵抗がある人が多い印象です。

特に普段から着慣れてる人はいいのですが

久々に着たいという人は少し勇気がいるのかもしれません。




でも着たいという気持ちがあるのなら

いくつになっても着てもいいというのが僕の本音。

晩婚化が進んでいる今の時代に、いつ慣習化したか分からない

「振袖は30歳まで」ってルールを当てはめるのは古い。




そして着たいという人がいて、自分の振袖を持っているのなら

着てもらいたい!

結婚式に来ていく着物にはあと留袖や訪問着もありますが

圧倒的に華があるのは振袖です。





今まで何回も結婚式に行ってきたご祝儀貧乏の僕ですが

やっぱり女の子が沢山振袖を着て来ている披露宴は

めっちゃ華やかです!!

ある時は参加者側の男どもも外国人観光客のように

一緒に写真をとってもらおうとする始末でした(笑)



大事なのはおめでとうの気持ち。

で、一番大事なのは

振袖を着ていくと自分だけじゃなくて

呼んでくれた友達が一番喜んでくれます。





振袖を着ようと思うと

知っての通り、いろいろと準備が必要になります。

振袖の準備から着付けの手配、後片付けまで

やることがいっぱい…。

そうまでしてでも着るのってやっぱり

友達へのおめでとうの気持ち。




「おめでとう」の気持ちを表す手段の一つが

振袖であってくれるなら

僕はいくつになっても

華やかな振袖を女の人が着てくれることは

良い事だと思います。





ただやっぱり50歳になっても振袖だと

場を凍り付かせてしまう可能性もあるので(笑)

その人の雰囲気やキャラクターは大事。

童顔の人なんかはいくつになっても振袖が似合います。





なので振袖を着たいなぁという時は

親よりまず仲のいい友達に相談するのがいいとでしょう!

親の世代だとどうしても

「振袖は30まで」という先入観を持ってしまっている人もいるので要注意です(笑) 




結論!!!


「振袖は30歳過ぎても着たい気持ちがあれば着ていい」 

これからは秋が深まってどんどん着物が着やすい季節になります。

特に11月は1年の中でも結婚式が一番多い月と言われています。

振袖で行こうかどうか迷われている方は是非行きましょう!!




もたはんの着付けは

訪問着 ¥3,000(税込)
振袖  ¥4,000(税込)

ご予約はお電話で。
TEL.0776-54-1376 


 

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